オールジルコニアクラウン(前歯)


オールジルコニアクラウン(前歯見本)
オールジルコニアクラウン(前歯見本)

「オールジルコニアクラウン」は「フルジルコニアクラウン」とも呼ばれます。 最大の特徴は何と言ってもたいへん丈夫であるということです。

 

今回紹介するのはオールジルコニアクラウン(プレミアムタイプ)という、当医院取り扱いオールジルコニアクラウンラインナップ中の最上級グレードのものです。


実際に現物を手に取ってじかに目で見た場合とは異なり、 画像では2本とも同じような単調なイメージとなって目に映りますが、 2本それぞれ微妙に色彩の違うタイプとなっています。 

 

歯を見る際の角度や撮影環境(照明の加減等)によって見栄えがだいぶ変わってきます。

次の画像は、上の画像と同じ歯を照明を落として撮影したものですが、 実際のお口の中では前歯は唇の影になっている位置に存在 しますから、 むしろこの写真はほぼ実際の見栄えに近いものと言えるでしょう。

 

歯の根元は比較的濃い色 (アイボリー調) になっているのですが、 歯の先端へ向って行くに したがって、 徐々に白くなっているという 色調グラデーションが入っています。

歯の白さの加減を表現する場合、 患者さんと歯科医師との間で、 一般的に認知された共通の指標がないので、 言葉でその違いをお伝えするのは非常に難しいです。

オールジルコニアクラウン(プレミアムタイプ)を検討される場合には、やはり、1度ぜひご自身の目で見本を手に取ってじかに確認されてみる ことをおすすめします。

オールジルコニアはタイプ・グレードの如何を問わず基本的に審美性を重視する前歯には向きません。 

理由は、やはり素材の 特性上どうしても自然な透明感に欠ける など、 オールセラミックやジルコニアセラミックと比べると色調再現性は 劣るからです。

ただし、症例によっては前歯に適用するケースもあります。以下はオールジルコニアクラウン(プレミアムタイプ)で実際に前歯3本を治療した際に製作したクラウンの画像です。


このクラウンを入れた患者さんは、以前他医院で同部位をイーマックス(e-max)クラウンで治療されていたようなのですが、一部 破折(割れる・壊れる) してしまったため治療が必要となり来院されました。

 

イーマックス(e-max)クラウンとは、いわゆる「オールセラミッククラウン」のことを指します。イーマックス(e-max)というのは「商品名」で、オールセラミックというのが「一般名(材質)」になります。

 

イーマックス(e-max)クラウンは、前歯の治療においてはよく「ジルコニアセラミッククラウン」と比較競合されることも多いクラウンで、オールセラミックですから透明感があり、ジルコニアには劣るものの強度もあるのですが、、、

この患者さんのようにイーマックス(e-max)などのセラミック歯が破折してしまうというケースは、 かなりかみ合わせがキツい人(上下の前歯のかみ合わせがギチギチで緊密な状態の人)や、咬み込みが深い人、歯並びが悪い人、歯ぎしりや食いしばり等の癖のある人などにおいては時折見受けられるパターンと言えるでしょう。

 

以前セラミック歯で治療したが破折してしまったという履歴のある人などは傾向として、また同じタイプのもので治療しても、同じように破折してしまうことも多いようです。

今回紹介したケースでは何よりも「壊れない」ということを優先しなければ ならないということで、オールジルコニアをチョイスしたわけです。セラミック歯で治療しても何度も(何か所も)割れてしまうという方への最後のとりでとも言えるでしょう。

 

「オールジルコニア」は「ジルコニアセラミック」やイーマックス(e-max)などの「オールセラミック」に 比べると、 審美性(透明感)は、やや劣ってしまうのですが、色調アレンジが可能な「プレミアムタイプ」を選択することによって、キレイな歯に仕上っています。この方の場合、口の中に入れても近隣の歯の色調ともとてもよく馴染んでおり、全く問題はありませんでした。